KIWAの厨房

Chapter 1KIWAの厨房

私たちは最後の仕事をしているだけだ。 私たちの周りには、丁寧に野菜を作る人や狩猟する人、漁師がいる。 それらを私たちの所まで運んでくれる人がいる。 こういった人たちに支えられ、最後にこれらの食材を調理しカタチにし、初めて私たちの仕事は成り立つ。 この舞台で料理が作れる食の仕事は、とても楽しい。

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月下爐では、一つ一つ積み上げた自家製煉瓦の爐(窯)がある。その爐で焼き上げた北京ダックや、燻し焼きした羊肉は、その日の気温や湿度で時間を調整し、最高の状態で客席へ運ぶ。すべては爐からはじまっている。

渋谷道玄坂を上り、一歩路地に入った百軒店エリアの中に建つ無機質なコンクリートのビル。
1階のテーブル席やカウンター席には、渋谷の街にやってきた世界中からの観光客や常連客で、夕暮れ時から賑わっている。伝説の男、イノマタは今何を想って、もつを焼いているのだろうか。

和牛の一頭買いは、旨みや食感の異なる特選部位から稀少部位まで、牛一頭の「食べ比べ」を可能にした。シェフの浅倉浩二は、トスカーナ地方への渡伊、その後、ドイツ料理店で本場の肉の加工技術を修得。日本で監修した店舗も多数。満を持して新橋の路地裏に自らの名前の付いた店をオープンした。