高校生たちが育てる豚。徹底した「愛情管理」「愛農ポーク」とKIWA

 食材を探す旅の中で、今、日本の食のプロたちがこぞって使いたがっている豚肉があるという噂を聞きつけた。「日本一人気」と言っても過言では無い、この「愛農ポーク」を育てているのは、三重県伊賀市にある日本で唯一の私立農業高校の愛農高校。全校生徒50名ほどしかいない、ここの生徒が授業の一貫や実習で育てているため、養豚としては小規模の年間150頭しか育てられない。少ない頭数の豚を自然交配かつ、投薬なしで丁寧に育て上げる、ストレスのない環境で育った豚は、独特の甘みと柔らかさが際立つ。この「愛農ポーク」という食材との出会いをつないでくれた恩人が、滋賀県で「肉のサカエヤ」を営む新保吉信氏だ。新保氏は、その目利きの確実さと肉への並々ならぬこだわりから、著名な料理人たちからの賞賛を一身に集める肉の巨匠だ。

 すぐさま新保氏の仲介を経て、社長の中島をはじめ、KIWAコーポレーションの料理人が愛農高校に出向き、高校生たちの日々の飼育の話や食材のストーリーに耳を傾ける。このようにKIWAコーポレーションでは一つ一つの「出会い」をとても大切にしている。

 こうして「愛農ポーク」のクオリティ、高校生たちの飼育に取り組む真面目な姿勢やストーリーに惚れ込み、彼らの「愛情管理」の行き届いた豚肉を、KIWAコーポレーションでは、とんかつとして「富士㐂」で提供している。新保氏との出会い、そして「愛農ポーク」という食材なくして、とんかつ屋の名店の仲間入りを果たした今の「富士㐂」はないだろう。

※本掲載内容は2017年の取材時の情報となります。

Photographs By: KIWA corporation

Text & Edited By: 岩井謙介

Journal 2 / Chapter 3KIWAと生産者

社長の中島の旅は、本物の食材を求めた仕入れだけにとどまらず、生産者との継続性のある関係も築いている。生産者がどんな想いで、日々食材を育て上げているのかを直に足を運んで聞き、そのストーリーを、提供する料理に付加させ、特別な味へと昇華させていく。

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