中国の薬膳料理と生まれ故郷の味を求めて自然の味

 薬膳を取り入れた北京の伝統料理を提供するお店の虎萬元。ここはかつて北京料理のスター料理人を輩出したお店でもある。社長の中島は「中国料理の本髄を追い求めよ」と現在の料理長の岡田にその厨房を託した。その後、岡田は北京料理を深めていくうちに薬膳料理へと辿り着き、北京料理に、日本の山の自然の食材を加えるようになる。特に力を入れるのは、自身の出身地でもある山梨の鹿や猪などのジビエ、そしてキノコなど。

 実家が葡萄園を営んでいる関係で、その獣害駆除などをきっかけとして、関係を築いた地元の猟狩さんたちから、これらの食材を調達している。そう自然体で語る岡田が提供する料理には、食材だけでなく料理の装飾用に使われる色の付いた葉なども地元山梨のものが使われる。

 北京料理の手法で味付けされた鹿肉は、古くから日本でも民間薬として使われていた山梨のクマ笹に包まれ丸ごと焼かれ、包まれた状態そのままで、お客様に提供される。メインとなる鹿と付け合わせのキノコや野草は同じ土地で生産されたもの。だから相性抜群で無理がなく、とても自然体だ。

 北京料理というジャンルの中で、岡田の故郷の季節の味が加わった新境地を楽しみに、今日も舌の肥えた文化人がお店に集まる。

※本掲載内容は2017年の取材時の情報となります。

Photographs By: 間澤智大

Text & Edited By: 岩井謙介

Journal 2 / Chapter 2KIWAの食材

社長の中島とKIWAコーポレーションの料理人は、よく旅をする。 北は、北海道の十勝、南は長崎の五島列島をはじめ日本全国津々浦々。 そして、その範囲は中国の四川省へなどと、世界各国にも広がる。 本物の食材を求めたその旅の中で出会った食材や人々とのネットワークは KIWAコーポレーションのビジネスの要となっている。 本物の食材を手にした料理人たちやその店は自ずと活気が出てくる。

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